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産経さん、相変わらず右巻きですか

産経新聞の関西の人気コラム(らしいですね)「浪速風」3月14日分です
NHKさん何か意図がおありですか  ▼東日本大震災の3カ月後に訪ねた被災地の小学校に「自衛隊のみなさん ありがとう」の貼り紙があった。半壊して住人のいない家にも。救助に、遺体収容に、復旧作業に、身を粉にした自衛隊員への感謝をいたるところで見た。が、昨年のNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」に自衛隊は登場しなかった。
 ▼後番組の「ごちそうさん」では、戦時中の防空演習で「とにかく逃げろ」と叫んだ主人公の夫が逮捕されるシーンがあった。朝日は空襲時の消火義務などを定めた防空法が「『命』より『国家』を優先」して多くの犠牲者を出したとする。毎日のコラムは「反戦という明確なメッセージ」に「エールを送りたい」と書いた。
 ▼本来、非難されるべきは市街地を無差別に空襲した米軍ではないのか。どんな意図があるのか、NHKの説明を聞きたい。ドラマだから、いや人気ドラマだからこそ影響が大きい。籾井(もみい)勝人会長や経営委員の言動以上に公共放送の姿勢が問われる。
相変わらず、産経はレベルが低いなぁと思うのですが、それにしてもこれはひどい。 こう言っちゃなんだが、読売や毎日、朝日に入れなかった人が行くんじゃないかと感じることがしばしばある。全ての記事の質が低いとは思わないが、時折驚くほど低レベルの記事にぶち当たる。これもその1つだ。
一つ一つ粘着質に潰していこう。
まず、あまちゃんと自衛隊の話題。
このコラムの著者は果たしてあまちゃんをちゃんと見たのだろうか?あまちゃんには自衛隊どころか復興の風景自体がほとんど登場しない。いや、復興どころか被害の風景すらミニマルだ。
はたして、まだまだ震災や津波にトラウマの多い放送当時(というかおそらく今でもそうだろう)、震災をどう描くのか?というのはドラマの開始当初から話題になっていた。
なにせ、「あまちゃん」は震災復興応援ドラマだったわけだから。
で、結局、クドカン、そしてNHKの演出陣はなかなかの奇策でそれに応じてきた。
自身が発生した時、ユイは南三陸鉄道に乗っている。トンネルの中で列車は急停止。 様子を見るために、大吉が列車を降りてトンネルの外に向かう。ユイはそれを追う。トンネルの外の風景を見た大吉がユイに叫ぶ「来るな!」しかしユイは外の風景を見てしまう。目を見開くユイの表情のアップ。 そして自身で寸断された線路などの断片的なインサート。
以上だ。細かく言えば、副次的にアキがGMTの練習場にいるときに自身が発生して揺れるというようなところもあるが、東北での地震のときの描写はほぼ上記だけ。 津波に至っては実際の描写は確かほぼゼロであった。
そして次の回からはかなり時間が飛んで再開される。
つまり、実際の震災の風景、特に津波に関してはほぼ皆無。復興の風景もほとんど出てこなかったはずだ。自衛隊は意図的に排除されたわけではなく、被災者の気持ちに配慮して震災を具体的に連想させるシーンはミニマルに抑えられていたのだ。 しかし、視聴者それぞれの心のなかにある震災の風景を呼び起こすことで、震災を描き切ったわけでそれは放送時にもかなり話題になったはずだ。
著者は何を観ていたのだろうか?
「ごちそうさん」の防空法に関する部分もピントがずれている。東京を始め、各地の都市を爆撃した米軍の行為が批判さるべきかどうかは議論の分かれるところかもしれない。ただ、それはそれとして、ここで「許すまじ!米軍!」とやることがドラマの文脈からするとどれだけ的外れかこの著者には理解できないのだろうか?
そもそも、悠太郎が逮捕されたのは訓練の際に、消火に専心するより逃げろということを言ったことが原因だ。そしてこれは防空法が、市民の命を守るであろう避難よりも、消火を優先していた当時の世情を表しているわけで、ここで米軍云々を言い出すのは、もう壊滅的に読解力というか論理的な思考力というか、もう人間としての全てが欠けているとしか言いようがない。
防空法を嚆矢として、このドラマでは国民の命よりも国体を優先した戦前の為政者の欺瞞を描いているわけだ。それとも著者は戦前のあり方のほうが良かったというのであろうか?
さらに言えば、日本を取り巻く状況で言えば、最初に戦略爆撃を行い、市街地を爆撃で焼き払ったのは重慶での日本だ。1938年から5年足らずで200回以上の絨毯爆撃を行い1万人以上の民間人犠牲者を出している。 確かに、アメリカの空襲による被害規模よりは小さい。しかも5年足らずという長期間での被害者だ。しかし、民間人を爆撃したという事実は否定出来ないし、まあ言い訳ではあろうが、アメリカは日本への空襲や原爆の投下の根拠としてこの重慶爆撃を理由にすることもある。
その辺りを知った上での上記の文章なのだろうか?文章を読む限りそうだとは到底思えない。この程度のことも知らない人間が新聞記者として「人気コラム」とらやを執筆している産経新聞の内情はお寒い限りだと嘆かざるをえない。
まあ、こんなザコのようなブログで批判されても痛くも痒くもないのだろうが、公の場でモノを言うのなら、しかも一応、「公器」の名を借りて行うのなら、もうすこし物を知っておくべきだろう。
はっきり言うが、バカと無知はモノを言うべきじゃない。まあ、言論の自由があるから言うのは勝手だが、このネット時代、最低限の勉強もしないでモノを言ったら反動があることを理解すべきだ。
しかも、個人の与太ブログじゃない。金をもらって仕事としてかいているのだ。もう少しクオリティーを追求しないと読者にもうし分けが立たないのではないか?

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伝わらないのは主張ベタ?

昨年の靖国参拝以来、日米関係が何かと軋んでいるように感じます。
結論から言えば、その根底には日本人特有の主張ベタというか言わなくてもわかってもらえるだろうという甘えがあるように思います。

もちろん、同盟というのは一時的な関係ですが、環太平洋エリアでの覇権を求めるアメリカと後背に中国を抱える日本もそうそう軽視できる関係ではないはずです。

そんな関係が軋む背後にはもちろん、経済的には結びつきの深い中国との完全な対立を明らかにできない、そして中国の脅威を日本と共有しないアメリカの優柔不断さもあるでしょうが、一方で日本に対するアメリカの不信感が増大しているということもあるのではないでしょうか?

安部首相の靖国参拝以外にもNHKの籾井会長や経営委員の百田氏の発言が色々と取り沙汰されています。
籾井氏の発言はまあ、無知で問題外ですし(きちんとした知識もなく、記者のちょっとしつこい質問につられて喋っちゃうあたりは彼にマスメディアのちょうが務まる資質があるとは到底思えませんが)、百田氏の発言もネット右翼あたりが大喜びしそうな内向きの発言です。
更に衛藤補佐官に至っては、もう国益を損なう売国奴と言って良いレベルですが、問題は安部首相がそれをきちんと否定しないことです。
彼らの任命に直接間接的に安倍氏が関わっていたことは明白ですし、その彼らの発言を否定しないということは逆に言えば黙認している、さらに言えば肯定していると捉えられても仕方がありません。

つまり安倍氏は「慰安婦なんてどこの国にもいて」(これは実際のところは僕も分かりませんが、強制連行云々はともかく、設立も含めての官製のそういうシステムはあまり知りません。ベトナムなどでの米軍のそれも米軍が設立したわけではありません。戦後日本でのそれも、米軍ではなく日本側が作ったものですしねwww)「東京裁判は東京大空襲は原爆投下などの大虐殺をごまかすための裁判」で「靖国参拝に対するアメリカの反応にはこちらのほうが失望した」といっているに等しいのです。

アメリカが仰天するのも当然でしょう。
以前の自民党なら、いずれもこの発言だけで更迭されてもおかしくない発言です。
果たして安倍さんは本当にそう思っているのでしょうか?(いや、あの人なら思ってそうですが・・・)そして何よりそれが安倍さんが発信したいメッセージなのでしょうか?(より重要なのはこちらです。本音はともかく、建前としてこれが発信したいメッセージなのか?それが問題です。今のままではそういうことに成ってしまいます。

確かに、太平洋戦争における日本が全て悪いとは思いませんし、東京大空襲や原爆投下は一般市民の虐殺としての側面はあるでしょう。私自身、仮に個人としてアメリカ人と議論になったらそう主張することもあると思います。

ただ、日本はポツダム宣言を受け入れ、戦後体制の中でアメリカと同盟を組んで70年近くやってきたわけです。

それを今更ひっくり返そうとしてもそれは潔くないと思われても仕方がありません。
何よりも、西側陣営の一員としてやっていく意志があるのか疑問視されて当然です。

安倍氏の靖国参拝も、A級戦犯かどうかはともかく、戦争の指導者層と、それ以外の兵卒から中級将官までとどちらに向けて、どういう思いで参拝したのか、そのあたりをきちんと示さないで参拝することは上記のような誤解を招いてもやむを得ない部分です。
何より、彼の今までの言動を考えれば、戦後体制に対する挑戦と思われてもしかたがないわけですから。

安倍さんの真意が奈辺にあるのかはわかりません。
でも、だからこそ、彼が太平洋戦争をどう総括した上で、千鳥ヶ淵ではなく靖国に参拝しなければいけなかったのかをきちんと説明しないといけないのです。
こういうとおそらく安倍シンパはもう説明していると仰るのでしょう。
でも、実はそのあたりは西欧的感覚ではきちんと説明されていないと思ったほうがいいでしょう。

言ってみれば、今の安倍さんの説明は非常にふわっとしていて曖昧な最近流行りの「ポエム」な説明なのです。説明のようで居て、実は肝心なことについては何も語っていない。

大事なのはこの場合、戦後体制をどう評価するのか?太平洋戦争をどう総括するのか?その辺りの旗幟を鮮明にした上で、靖国の戦没者に慰霊のために参拝したのだと言わないといけない。
でも肝心の前半の説明部分が決定的にかけています。

同様に感じるのが最近出てきた特攻隊の遺品を記憶遺産に申請するということについての説明不足です。

まあ、中国、韓国の反応はお決まりのポジショントークだから脇におくとして(苦笑)、BBCなどでもその意図がどのへんにあるのか?ということを放送していたりします。
私がたまたま見たのはある記者が申請をした元特攻隊員を取材して行く過程で、ようやく彼らの思いを理解するというものがありました。

その時の国家のために、自らの属する文化や民族、なにより身近な人々、家族のために敢えて我が身を犠牲にするという精神そのものはおそらく正しく伝われば一定の共感を得ることはあると思います。

欧米でも折に触れて特攻的な自己犠牲というのはあるものです。
アメリカマンセー全開の「インディペンデンス・デイ」でも飲んだくれのパイロットが敵の母艦のゲートが閉まるところに特攻して攻撃を継続させるというシーンがクライマックスの戦闘シーンで出てきます。

あそこにも如実に出ていると思うのですが、人間というのはこの手の自己犠牲に酔うものなのです。

ただ、問題は日本の特攻の場合はその場の情勢の中で個人が自由意志で発想し実行した自己犠牲ではなく、特攻隊という国家によって構造化された自爆攻撃システムの中で実行された行為だということです。

特攻隊の思いを後に伝える、ということ、ちなみに知覧特攻平和会館のHPには申請について
>これら資料は,戦争の悲惨さを世界の人々に語り継ぎ,「二度と戦争を起こ してはならない」ということを発信する,人類にとって極めて貴重な記憶遺産であると信じています。
という主旨が示されています。
これ自体がうまく伝わっていない部分があると思いますが、おそらく欧米の感覚では「戦争の悲惨さ」というような曖昧なふわっとした言い方ではなく、国家が大規模にシステマチックに自殺攻撃を敷いたという事自体を強調しないとなかなか納得出来ない部分だと思うのです。

一連の安倍氏関連の発言を「事実だからいい」とか「周りがなんというと関係ない」という人がいますが、意図が伝わらなければ意味が無いですし、日本が鎖国してやっていけるのでなければ周りは関係ないというのはあまりに浅慮で無責任な発言です。

おそらく、安倍氏も自分の靖国参拝がここまでいろいろな波紋をもたらすとは思っていなかったのでしょうが、実際問題として波紋をおこしてしまった以上、上記のような先の大戦の総括も含めて、自分の思うところ(もちろん建前の方)をきちんと表明して中韓以外の国との関係を正常化していくのが重要なのではないでしょうか?

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竹田恒泰氏に感じる違和感

オリンピックも無事終了し、ロシアはめでたくクリミア半島に専念されているようですが、まあそれはおいておいて・・・。

まあ、そもそもの違和感は先日、朝のバラエティーで出演した竹田恒泰氏の肩書が「明治天皇の玄孫、父はJOC会長」というところで、もう四十路前のいい大人なら親や曾祖父さんじゃなくて自分の才覚で肩書がモテてから能書き垂れろよというところが大前提としてあると思うのですが・・・。

竹田市の発言に感じる違和感の一番の部分は「国を背負っちゃっている」という言い方だと思います。
これって「お国のため」という価値観を押し付けつつ、じゃあ責任を取らないという、「国」という大きな物語を押し付けつつ、国民に対して責任を取らないという美味しいとこどりの、エスタブリッシュメントについて都合のいい理論じゃないでしょうか?

それに二言目には「国費ウンウン」を言い出す竹田氏ですが、国費と言ってもマイナー競技の大半の選手はアルバイトなどをしながらやっと遠征費を稼いでいる現状もあるわけで、国費なんちゃらを大言壮語するならせめてオリンピック代表に選考されたら食うこととを気にせず、練習に専念できるくらいの環境を整えてから偉そうなことを言えよっていう感じです。

竹田氏も上記番組の出演中に「渡航費とか・・・」と言っていましたが、逆に言えば渡航費とプラスアルファ程度しか出していないわけで、それで四の五の言うなっていう感じです。
大体、彼のお父君もおそらくソチに赴いたのでしょうが、まさか選手がエコノミーでJOCスタッフがビジネスなんていうことは無いですよね(苦笑)

さらに言えば、一番感じる違和感は、期待されたような成績が残せなくて一番悔しいのはまさに選手自身なわけで、「楽しい」という言葉に託された真の思いがあるんじゃないの?と思いますが、そのあたりの機微も読めなくてこんなことを言い出してなんだろうねという思いもあります(まあ、この辺はマスコミ一般もそうですが)

で、何かあると竹田氏は「これは開幕前の発言」を繰り返すわけで、おそらくバンクーバ五輪での国母選手の発言あたりを念頭にした発言なんでしょうが、若手中心の新しい競技。しかもファッションも含めてかなり新しい競技の選手の言動に多少の不遜さがあってもしょうがないんじゃないのと思いますし、彼のコーチとしての貢献が今回、若手のボーダーのメダル取りに貢献しているところがあるんじゃないかという話もまことしやかに語られているわけで、竹田氏の発言はこれまでの彼のトンデモ発言を含めて言えば言うほど、天皇制の評価ポイントは血筋にあるのではなく、結果として人柄の良い人間を選んでいるところにあるんだなと思わざるをえないマヌケっぷりを露呈する売国行動だと言わざるをえない今日このごろであったりします。


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