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はやぶさ帰還、まずはおめでとう

またまた大きく開きましたが、積み残しのエントリは積み残したまま最下位ということで・・・。

閑話休題

はやぶさが飛び立ったときのニュースでエディーはイオンエンジンの実用化を知り、その後の遭難とか、奇跡的な通信再開、帰還航行の開始などの折々には思い出して気にしていましたが、まあこれだけの困難を乗り越えて良くぞ帰還したものです。

フェイルセイフがしっかりしていたのか、スタッフの対応が良かったのか、はたまた運がよかったのか・・・。その全部なんでしょうが、なんにせよ、無事?帰還できたのはめでたいことです。
でも、苦言を呈せば、こういう困難なしで戻ってきたほうがもっと「偉業」だったと思うんですよね。これだけのことをサラッとやっていたら、もっと玄人受けしたかと。

トラブってトラブっての帰還だから話題にもなったし、世間の耳目も集めたのでしょう。
逆にノントラブルで静かに帰ってきたら、スルーされていた気がするのは私だけでしょうか?

で、その結果、またぞろネットイナゴどもが蠢動しているようです。
「はやぶさ」奇跡の帰還に生中継なし テレビ局に失望と批判の声

ニコ動では総視聴数21万でトラフィックがパンクしそうになったとか、管制室の中継を4万人が閲覧したとか・・・。ま、USTREAMが総視聴数65万、JAXAが36万だとか・・・。
NHKに限っても基本的に9%以上の平均視聴率を取ったワールドカップの中継が「けしからん」という論調なんですが、この両者を併せて総視聴数で120万強。視聴率で言えば1%あるかないか。それも平均ではなく、のべ視聴率とでも言う数字で水増しをして。10倍近い差は開けど縮まる要素があるとは思えませんが・・・。

そもそもトラブルなしで行けばもっと偉業じゃんと思っていることはすでに述べましたが、その辺は置くとしても、突入フェイズなんかはある程度陳腐化した技術だろうし、大事なのは大きく2つだ思います。

1.イトカワまで惑星間の往還を無人で果たした
2.まだ未確認だけど、イトカワの地質サンプルを持ち帰れているかもしれない

という2点。

本来突入を中継するしないはあまりどうでもいいことだと思っています。

件の記事でも子供にこの偉業を・・・とかそういうコメントが多いですが、そういうことであれば、それこそNHKのNHKスペシャルで「はやぶさ」をきちんと扱って、何がどうすごかったのかをせき止めてまとめることが大事なんじゃないでしょうか?

それが、結局、困難を乗り越えたはやぶさの偉大な帰還、って言うすごくエモーショナルなイベント化して、それで「中継しろしろ」の大連呼になったのでしょう。
そもそも、この連中の何人が、探査行の当初からはやぶさのことを知っていたのか甚だ疑問です。

そんな中、
こんなことをいっている人も
http://www.jmuk.org/diary/index.php/2010/06/14/why-hayabusa-moves-hearts/
「予定通り完璧にミッションをこなしたのなら、今のはやぶさよりもっとずっと褒めたたえられるのが正しいはずだ。どうもそこには、極端な表現をするならば、一種の理不尽さがある。」
このあたり特に賛成。

そして、こんなことを言っている人も
http://www.nurs.or.jp/~ogochan/essay/archives/2471
「今「マンセー」してる奴等の何割かは、
途中で失敗してたら「ざまぁwww」と言ってた奴等と同類」
このあたり激しく同意。

科学研究についてはこの人が面白いことを・・・
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51461522.html#comments
まあ、言いたいことはわからないでもないけれど、スポーツはそれ自体にはメンタルな充足感以外に何の実利もない。(それが悪いということではなく)
一方、科学はそのメンタルの充足感であるロマンの部分と、科学技術の進歩というきわめて実利的なという相反する要素を持っています。

そして、ある程度見通しが利く、商品開発(これだってあくまでも相対的にのレベルでしょうが)に比べ著しく見通しが利かない。

だから、実利とロマンと可能性がごっちゃ混ぜになって、事業仕分けでの蓮舫議員をつるし上げるような方向に言っちゃうわけです。(個人的にはあのスパコン事業は、そもそもあの時点でアメリカだったかの計画の方が先にさらに早いスパコンを完成させる見通しだったので、1位になる可能性は皆無だったわけですから、仕分けされて当然だと思っていました。ですから蓮舫議員に対する半ば中傷めいた批判は頭悪いなぁと思いますが)

考え方によっては、何とか帰ってきたけど、失敗だらけだった計画なわけで、帰ってこなかったら国民の大半が心置きなく仕分けできていた事業だったはずです。
理系出身としては、無人で惑星間を航行するという技術は、日本のニッチな宇宙開発にはぴったりなので、ぜひとも存続して欲しいという思いはありますが、今の日本の景気を考えると、景気が回復するまでペンディングはやむをえないなぁとおもいます。

で、404Blog Not Foundの子飼弾氏は、このエントリを読むとなんとなく、民間宇宙開発(宇宙開発に限らず、民間科学研究)的なことを考えているのかなという感じもするのですが、確かにバージンギャラクティックなどのように、商業展開が考えられる科学研究ならいっそ、パブリックセクターではなく、プライベートセクターでやっちゃうということもありえますよね。

あと、今回のはやぶさのようなロマンや哲学的問題には答えるけど、商業的には一門にもなりそうにないので、有志の寄付などで支えるロマンたっぷりのアマチュア科学研究とかも・・・。
やあやあ騒ぐ連中はJAXAに寄付でもしてあげれば良いのにと思うけど、多分口は出しても金は出さないクチなんでしょうね。

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